ホーム > ホームページ制作ノート > Web制作関連書籍 > The Helvetica Book ヘルベチカの本

The Helvetica Book ヘルベチカの本 大谷 秀映 The Helvetica Book ヘルベチカの本
大谷秀映 著(エムディエヌコーポレーション、2005年11月)

130×215ミリとカタチと大きさもおしゃれな小型の本。ヘルベチカは欧文書体の中で基本中の基本のフォント。どうしても使用せざるを得ないケースも多い。本書を読んで、その成り立ちや変遷を知ることで、ヘルベチカ書体を使用するさいの安心感が増すと思う。実は、今さらながら Neue Helvetica(ノイエ・ヘルベチカ)についても本書で初めて知った。

ヘルベチカ以外の代表的なサンセリフ体の解説も必読だと思う。それは、Akzidenz-Grotesk(アクチデンツグロテスク)、Franklin Gothic(フランクリン・ゴシック)、Univers(ユニバース)、Folio(フォリオ)、Futura(フツラ)、Gill Sans(ギル・サンズ)など。

最終章の5人のデザイナーによるヘルベチカのTipsも役立った。一番好きなサンセリフ体は?との質問に、小泉均氏は、日本語との組合せでは基本的にユニバースを使うと答えている。小林章氏が Arial などの「Helvetica のクローン」について書いてあることも役立った。Arial を使わざるを得ないときがあるので、それがクローンであることを知っておくことは大切だと思う。Frutiger そっくりの Segoe という書体もあるそうだ。

印字見本の画像が数多く配置された美しいレイアウトだが、本文の文字が極端に小さい。しかし、そのせいで、図版の美しさが際立っているのかもしれない。本の形、大きさ、図版の配置、本文文字のバランスが計算されつくした、小気味良さがあり、眺めているだけでも楽しいタイポグラフィーの書籍。

(2007年12月23日 記)